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歯肉について! 明るく元気にインビザ中!衛生士かほの衛生士日記

こんにちは!
歯科衛生士の桜山です。
今回は歯肉についてお話ししたいと思います!
歯肉の性状
臨床的に、歯肉の性状を「軟らかい歯肉」、「硬い歯肉」と表現することがあります。病理学的には、軟らかい歯肉は(浮腫性の歯肉)であり、硬い歯肉は(繊維性の歯肉)ともいえるもので、歯肉における炎症の過程で炎症性浮腫が、組織修復の過程で線維化が起こります。そのため、元から歯肉の性状が決まっているわけではありません。
軟らかい歯肉、硬い歯肉
歯肉にプラーク由来の細菌が侵入すると、炎症が起こりますが、その初期には血管が拡張、充血し、血管の透過性が亢進するため滲出が起こります。
滲出は血液成分が血管の外に出る現象ですが、これによって血液の液状成分が組織に溜まり腫れてきます。さらに、好中球やマクロファージなどの細胞も血管の外に出てきます。このように炎症初期(急性炎症)の歯肉では浮腫状を呈し、細胞が多く現れるのです。
1週間くらい後になると、炎症によって壊された組織を修復するために、炎症の部位に肉芽組織があらわれます。肉芽組織は軟らかい幼若な血管結合組織で、血管の内皮細胞や線維芽細胞のほかたくさんの炎症性細胞(好中球、マクロファージ、リンパ球など)を含んでいます。
さらに2〜4週間後になると、細胞成分は少なくなる一方、コラーゲン線維(線維成分)が増加し、肉芽組織は硬い繊維性組織に変わっていきます。つまり、炎症がなかなか消えないで経過が長くなる(慢性炎症)と、細胞が少なくなりコラーゲン線維が増えてくるので、歯肉は硬くなるのです。
それぞれの歯肉の治癒における違い
健康的な歯肉では、コラーゲンは線維芽細胞によって作られますが、線維芽細胞は自分でコラーゲンを作り出し、それをまた自分で吸収することによって、つねに新しいコラーゲン組織に供給して健康を維持しています。コラーゲンを貪食する細胞を破線維細胞とよぶこともありますが、線維芽細胞も破線維細胞も同じ細胞と考えられています。このような歯肉でのコラーゲンのターンオーバー(作り出されてから吸収されるまでの時間)はおよそ5日程です。これは、皮膚のターンオーバーより3倍早いですが、歯根膜と比べると5倍も時間がかかることになります。
線維化した硬い歯肉が健康な状態に戻るときも、同じように、線維芽細胞によるコラーゲンの産生と吸収を繰り返して、少しずつ正常な状態に戻ると考えられています。健康な歯肉におけるコラーゲン線維と異なり、炎症によって肉芽組織が形成され、それが線維化した硬い歯肉では大量の線維成分が蓄積されているので、それらが吸収されてもとの健康な歯肉に戻るには数ヶ月から数年という長い期間が必要であると考えられます。
つまり、臨床的には線維化した硬い歯肉では治療の効果が現れるのに時間がかかり、軟らかい歯肉では比較的早く現れると考えられます。
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