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インフルエンザ脳炎・脳症について!その2 病気のことなら気楽に相談!看護師みくのブログ

こんにちは!看護師のみくです。
前回の続きになります。
●脳症の症状
 発症は急激で、80%は発熱後、数時間から1日以内に神経症状がみられます。よく見られる症状は、★けいれん、★意識障害、★異常行動などです。
★ けいれん:60?80%に見られ、全身がガタガタ震えるような硬直性が多く、持続時間は一定せず、短い場合は1分足らずです。短時間でおさまるような場合は、「熱性けいれん」の可能性が高いです。
けいれんが、「10?15分以上続く場合、時間は短くても何回も繰り返す場合、左右対称的でない場合」このような場合は単純な熱性けいれんではありませんが、だからといって、脳症によるけいれんともすぐ判断はできません。
★ 意識障害:起きているのか、寝ているのかわからないような状態です。「呼んでも返事をしない。少しくらいの痛みには反応しない」ような状態です。この場合は「寝ぼけ」と区別する必要があります。普通の「寝ぼけ」は何回か声をかければ目を覚ましますが、症状がどんどん進むようでしたら要注意です。
★ 異常行動:「インフルエンザ脳症患者家族の会」が行ったアンケート調査から次のような事例が挙げられています。
 インフルエンザ脳症における前駆症状(まえぶれ)としての異常行動・言動の例
・両親がわからない。いない人がいるという。(人を正しく認識できない)
・自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない
・アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見えるなど、幻視・幻覚的訴えをする
・意味不明な言葉を発する。ろれつがまわらない。
・おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
・急に怒り出す、泣き出す、大声で歌い出す
 こういう症状は、持続時間が短ければ「熱性せんもう」と言えますが、脳症の場合は持続時間が長いです。どのくらいの時間を長いと言えばよいか基準はありませんが、意識障害と同様に、症状がどんどん進むようでしたら要注意です。
 上記のような、★けいれん、★意識障害、★異常行動は、脳症が疑わしく、入院経過観察が望ましいと思われます。一般の診療所では対応が困難ですので、早めに総合病院を受診して下さい。
 インフルエンザ脳症と、ライ症候群と、解熱剤
 日本でよく見られる幼児のインフルエンザ脳症はライ症候群と同じものではありません。
 インフルエンザや水痘(水ぼうそう)などに罹った時、解熱剤(特にアスピリン)を服用している小児が、急性脳症や、肝臓の脂肪浸潤を引き起こして、命にかかわる重症な病気になる事があります。これをライ症候群といいます。
 ライ症候群は、死亡率も高い病気です。
初めは、解熱剤のアスピリンを多量に内服することが原因と考えられました
その後、必ずしもアスピリンが原因というわけでもないと考えられるようになり、現在は原因不明の脳症となっています。
 しかし、多量にアスピリンを内服してライ症候群を起こした例も多く、また、アスピリン以外の解熱剤でも同様の症状がみられることもあることから、インフルエンザでの解熱剤はなるべく使用しない方が望ましいです。また、インフルエンザ脳症においても解熱剤は重症化させる場合があるため、やはり解熱剤はなるべく使用しない方がよいです 。
 ワクチンは脳症を予防できるか?
 脳症の原因として、「過剰な免疫反応?免疫の暴走」による「高サイトカイン血症」が考えられています。ワクチンは「高サイトカイン血症」を直接防ぐことは出来ませんが、その原因となる「過剰な免疫反応?免疫の暴走」を予防して、脳症の発症を防ぐことが出来るかもしれません。
 私たちの体内に病原菌が入ってくると、免疫細胞は悪者が入ってきたと認識して悪者(病原体)を退治してくれます。
カゼのような病原体は小者ですから、免疫細胞が速やかに対処してすぐに治ってしまいます。
 しかし、インフルエンザウイルスは大者の悪者です。
全く予備知識がない状態(ワクチンを接種していない状態)では免疫細胞が戸惑ってしまい、インフルエンザウイルスの特徴を正しく分析できず、誤った情報を免疫細胞が持つことになります。
その結果、インフルエンザウイルスを退治するどころか、自分の細胞を攻撃したりします。
これが「過剰な免疫反応?免疫の暴走」です。
 あらかじめ、インフルエンザワクチンを接種して免疫細胞に予備知識を与えておけば、免疫細胞はインフルエンザウイルスの特徴を正しく分析して、インフルエンザの侵入に備えています。
ですから、インフルエンザに感染しても免疫は正しく反応して「過剰な免疫反応?免疫の暴走」を引き起こす事はないと思われます。
 このように、インフルエンザに罹る前にある程度の免疫を作っておくこと。
つまり、インフルエンザワクチンが脳症の予防に効果的ではないかと考えられます。
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